■分析機器一覧 List of analytical instruments
●三共㈱ 保有分析機器
❶分光光度計
❷原子吸光光度計
❸ソルダ-チェッカ-
❹蛍光X線微小膜厚測定装置
❺マイクロスコ-プ
※ラボ実験室 初期段階でのめっき条件や
新しい素材でのめっき条件等、事前に行います。
❶分光光度計
光が物質中を透過する割合を広い範囲の波長域で行うことで、ある物質が吸収する光の波長を調べることができます。このような吸収波長は物質に特有の値であることが多いため、物質中の電子の遷移エネルギーや分子の振動(回転)エネルギーを求めたり、イオン種や含有物の特定、定量ができます。また、反射測定を行うことで、反射率や屈折率、表面の吸着分子種なども調べることができます。粉末試料では、KBr粉末などに薄めたもので、拡散反射率測定も行えます。
❷原子吸光光度計
原子吸光分析法の基礎は、熱エネルギーを加えることにより原子化された原子は光を吸収することに基づく。吸収される光の波長は元素に固有であり、光源 (ホローカソードランプ) から励起された光をあてると、特定の元素のみが特定の波長の光を吸収する。また、吸収される光の量は原子化された原子の濃度に比例する。実測される量は、吸収される光の量 (吸光度) で、入射光 (I0) と透過光 (It) の比の対数をとりマイナスをつけたものである。これが濃度に比例する。この性質を利用し、濃度既知の標準液の吸光度を測定し、作成した検量線を用いて未知試料の濃度を求める。
❸ソルダ-チェッカ-
微小電子部品とはんだのぬれ性をはんだ小球平衡法で0402チップ部品も測定可能なソルダーチェッカを用いて、チップ部品の電極メッキのはんだぬれ性の評価を行う機器です。主に半導体リ-ド部やコネクタ-部品に使用します。
❹蛍光X線測定装置
めっき済み製品にX線を照射し、そこから得られる蛍光X線のエネルギーおよび強度から、めっきの膜厚測定 や金属材料等の定性分析を行う装置です。本装置は試料にX線を照射することにより、非破壊で膜厚 測定や定性分析が可能です。また断面観察と比較し短時間で膜厚測定が可能です。
蛍光X線による膜厚測定は、非破壊で1µm以下の膜厚や
多層めっきも測定可能であるという特徴を持っています。
鉄材のニッケルめっきにX線を照射すると、めっき厚が厚くなる
ほどニッケルめっきから放出されるX線(蛍光X線)強度が
増加します。「図A」あらかじめ膜厚既知の標準試料を測定し、
膜厚と蛍光X線の強度の関係を把握する事(検量線法)又は、理論計算(薄膜FP法)により、ニッケルめっきの膜厚を測定します。下記表Bは主な元素の測定可能範囲の上限値及び
下限値を示したものです。
表B 主な元素の測定可能膜厚
原子番号 | 元素記号 | 分析線 | 下限 µm | 上限 µm |
22 |
Ti | K㌁ | 0.01 | 10 |
24 | Cr | K㌁ | 0.01 | 10-12 |
28 | Ni |
K㌁ |
0.01 | 23 |
30 | Zn | K㌁ | 0.01 | 30-40 |
46 | Pd | K㌁ | 0.01 | 80-100 |
50 | Sn | K㌁ | 0.01 | 50 |
79 | Au | Lベ-タ | 0.005 | 6 |
82 | Pb | Lベ-タ | 0.005 | 10 |
❺マイクロスコ-プ
ズ-ムレンズにより、約40倍まで拡大することが出来ます。照明も落斜及び下方向からの照明により、
微小な部品のめっき面を拡大し、デジタル上にてサ-バ-接続している為、保管も用意で記録として
残ります。先端にエア-ブロ-機構も有しています。
※ラボ実験室
新規めっき条件や量産ベ-スになる前の製品を実験的に行う場所で量産めっきされた製品はほとんどここから始まるケ-スが多い。
❻金属顕微鏡・実体顕微鏡各種
金属顕微鏡は、MAX800倍まで拡大する事が出来ます。照明は落斜照明以外にフレキシブル照明が付加しています。実体顕微鏡は各種揃えており、デジカメ付きは1台保有しています。実体顕微鏡は検査室以外に各工程、設備ごとに必要に応じて準備しています。