■装置・加工方法による分類
➊ラック(吊り)めっき
・治具に加工対象製品をセットし、治具を経由して給電させて行う方法
❷バレルめっき(ガラめっき)
・小物製品のめっきで使われる手法で、バレル(樽)の中に多数の加工
対象製品と電極線(テングラ-)を一緒に入れて、バレルを回転・
又は、揺動させて加工対象製品同士で電気的に接触させて行う方法
❸フ-プめっき(リ-ルtoリ-ル・連続・ベルト)
・長尺物や線材を連続的にめっきする手法で、リ-ルに巻かれた加工対象
製品を連続的に通過させて、再びリ-ルに巻かれる。
半導体(小信号系)や電子部品のコネクタ-やリ-ドフレ-ム・
タ-ミナル等で行われている方法で、大規模になると亜鉛めっき鋼板
で行われている。
■めっきに使う金属類
めっきは、金属以外の材質、樹脂や硝子、セラミックなど他の工業用素材に施す事は可能ですが
よくめっきに使用される金属5種類を調査してみました。
➊金(Au)
❷銀(Ag)
❸銅(Cu)
❹クロム(Cr)
❺ニッケル(Ni)
➊金(Au)
金めっきは、主にアクセサリ-や貴金属といった製品を綺麗に見せる装飾めっきとして使用
されます。金めっきを施す事により高級感が出ます。
東京オリンピックで使用された金メダルも純金ではなく金めっきです。金メダルは銀メダルの
上に金のめっきを施す事により、製作されています。
❷銀(Ag)
銀めっきも同様に食器やアクセサリ-、コネクタ-・タ-ミナルといった電気的に接続する
部分に多用されています。銀色の食器は見た目も綺麗で高級感が漂い、食器で使うのには、
もったいない気がしてしまいます。
東京オリンピックの銀メダルはほぼ銀で作られているようです。但し別の成分も混ざっており
純銀というわけでは無いようです。他の成分を混ぜることにより、メダルの強度アップが
図られているとの事です。
❸銅(Cu)
銅は電気導電性や熱伝導性が良い素材で知られておりますが、主にめっきでは下地銅ストライ
クに使われています。製品の下地を銅にする事により、密着性を上げる事が可能となります。
その電気や熱が通りやすい性質を活かしてプリント基板やにもにも使われます。
銅は酸化しやすい素材である為、単独での使用例は少なく、機能性や装飾性を持たせる為、
別の素材を混ぜて作ることが多くなります。
東京オリンピックの銅メダルもほぼ銅素材ですが亜鉛や錫と行った材料が含まれています。
❹ニッケル(Ni)
ニッケルは配合する金属によって色々な性質を付与できる金属です。ニッケルは耐酸化性や滑ら
かな表面にする装飾性をあげるために使われます。
使用用途は多く、自動車・オ-トバイ・パソコン・メガネ・加工部品にも使われている素材です。
但し、ニッケルは金属アレルギ-の原因とされているようで、近年では使用用途が限られている
部分もあります。
他には亜鉛や錫などもあり、用途も多種多様で、生活の中では色々な身の回りの日用品にも多く
使われております。