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蛍光X線膜厚測定装置 SFT9200 セイコ-インスツルメンツ XRF COATING THICNESS GAUGE


     蛍光X線膜厚測定装置 SFT9200『SIIセイコ-インスツルメンツ』 XRF Coating Thickness Gauge




Specification


測定元素:原子番号Ti(22)~Bi(83)
線源:

  小型空冷X線管(Wターゲット、Be窓)
  ●管電圧45kV
  管電流1mA

検出器:比例計数管
コリメータ(〇型)

  0.025、0.05、0.1、0.2、0.3(mmφ)
試料観察:CCDカメラ 

 

測定ソフト:薄膜FP法(最大5層膜、10元素)

       検量線法
安全機能:試料扉インターロック、

      試料の衝突防止機能、装置診断機能

焦点合わせ:レーザーポインタ-
フィルタ:

   一次フィルタ:Al-自動切替

   二次フィルタ:Co-自動切替


試料ステージ:

   (テーブル寸法)X:430,Y:330(mm)

   (移動量)X:400,Y:300,Z:50(mm)

 

装置寸法: 

   520(W)×600(D)×445(H) mm

 

Canonレ-ザ-プリンタ-接続



原理

 蛍光X線分析法は、発生した蛍光X線の波長・強度から定性、定量分析を行います。

検出された蛍光X線強度から、検量線法及びFP「ファンダメンタルパラメ-タ:物理定数」

法により、含有量を求めることが出来ます。多層薄膜では、検量線法では標準試料を用いる

必要がある為、適用が困難で理論強度計算を利用したFP法により簡易に付着量・膜厚を測定

することが出来ます。

 保有設備 セイコ-インスツルメンツ製 SFT9200



めっき済み製品にX線を照射し、そこから得られる蛍光X線のエネルギーおよび強度から、めっきの膜厚測定 や金属材料等の定性分析を行う装置です。本装置は試料にX線を照射することにより、非破壊で膜厚 測定や定性分析が可能です。また断面観察と比較し短時間で膜厚測定が可能です。


蛍光X線による膜厚測定は、非破壊でm以下の膜厚や

多層めっきも測定可能であるという特徴を持っています。

鉄材のニッケルめっきにX線を照射すると、めっき厚が厚くなる

ほどニッケルめっきから放出されるX線(蛍光X線)強度が

増加します。「図A」あらかじめ膜厚既知の標準試料を測定し、

膜厚と蛍光X線の強度の関係を把握する事(検量線法)又は、理論計算(薄膜FP法)により、ニッケルめっきの膜厚を測定します。下記表Bは主な元素の測定可能範囲の上限値及び

下限値を示したものです。


            表B  主な元素の測定可能膜厚

 

原子番号 元素記号 分析線 下限 µm 上限 µm

22

Ti K㌁ 0.01 10
24 Cr K㌁ 0.01 10-12
28 Ni

K㌁

0.01 23
30 Zn K㌁ 0.01 30-40
46 Pd K㌁ 0.01 80-100
50 Sn K㌁ 0.01 50
79 Au Lベ-タ 0.005 6
82 Pb Lベ-タ  0.005  10